現代の工務店が集客を伸ばしていくためには、ネット上での発信力が欠かせません。特にYouTubeを活用した動画集客は、手軽でありながら非常に効果的な手法として注目されています。今回は、YouTube集客が中小工務店にとって必要な理由とその具体的な活用方法を徹底解説します。
1 物価高&人口減による住宅着工戸数減少で弱小工務店は淘汰される時代に
1-1 アナログな集客方法だけでは生き残れない
近年、物価上昇や少子高齢化によって、住宅着工数は全国的に減少傾向です。2023年には前年よりも住宅着工戸数が5%減少し、小規模の工務店が顧客を獲得する難易度は高まっています。従来のチラシや口コミ、地域イベントのみでの集客は依然として重要ですが、それだけでは安定した新規顧客を獲得しづらくなっています。
1-2 ホームページはあって当たり前!開設しただけでは他社と差別化できない
「ホームページを持つこと」も今や必須ですが、それだけでは他社との差別化が難しくなっています。約70%の工務店がホームページを保有している現在、情報をただ掲載するだけでは、顧客に選ばれる工務店にはなりにくいのです。情報を「どう見せるか」「どう印象に残すか」が差別化のカギとなります。
1-3 ネット集客の起爆剤となるのがYouTube動画を活用したネット集客
ホームページやSNSが土台となるネット集客において、YouTube動画を活用することで、集客の幅が大きく広がります。YouTubeは、検索エンジンとしてGoogleに次ぐ規模を誇り、月間アクティブユーザーは国内で6500万人以上。動画は視覚と聴覚を使って情報を伝えられるため、ユーザーの印象に残りやすく、問い合わせや来店へのアクションが引き出しやすくなります。
1-4 YouTube動画が集客に活用できる理由
YouTubeが集客に役立つ理由は、工務店の「現場の空気感」「施工の質」など、文章や写真では伝えきれない細部を見せられる点にあります。動画であれば、施工過程や職人の手際をリアルに伝えられ、顧客に「この工務店なら安心して任せられる」と感じてもらいやすいのです。実際にYouTubeを活用して集客を強化した工務店では、問い合わせ数が年間で150%増加した例もあります。
2 YouTube動画を活用して事業拡大する工務店が増加中
2-1 動画市場は今後も伸び続ける
動画コンテンツの需要は年々増加しています。2024年には、インターネットトラフィックの82%が動画コンテンツで占められると予測されており、YouTubeもさらに重要な集客媒体となることが期待されています。特に住宅関連のコンテンツは長期間閲覧されることが多く、一度投稿した動画が長く集客効果を持つ資産となります。
2-2 YouTube動画で成功している工務店の特徴
YouTubeで成功している工務店の特徴として、「施工のリアルな映像」「お客様の声」「従業員紹介」が挙げられます。ある工務店は、施工のビフォーアフター動画を定期的に投稿したところ、動画の総再生回数が10万回を超え、地域での知名度が上がりました。その結果、ホームページの訪問者数も前年比2倍となり、月10件以上の新規問い合わせを獲得しています。
2-3 動画を上手く活用できていない失敗例
一方で、YouTubeの活用が上手くいかない工務店も存在します。例えば、施工の詳細が分かりにくかったり、画質や音声が悪いと視聴者は離れてしまいます。逆に、長すぎて視聴者が途中で飽きてしまうケースもあるため、1本の動画を5〜10分以内にまとめ、必要なポイントをしっかり伝える工夫が必要です。
2-4 今からYouTube動画に参入しても勝機はある
「今さらYouTubeを始めても遅いのでは?」と思うかもしれませんが、まだまだ勝機はあります。実際に、YouTubeを使った集客を始めたばかりの工務店が、投稿半年でチャンネル登録者数1000人以上、月30件の問い合わせを獲得した例もあります。中小工務店の強みである「地域密着型」「丁寧な対応」を前面に出せば、大手にはない親しみやすさが武器となります。
3 中小工務店がYouTubeに投稿するべきコンテンツ例
3-1 施工実績動画
施工実績のビフォーアフター動画は非常に効果的です。リフォームやリノベーションを検討している顧客は、実際の施工例を見ることで、完成イメージを持ちやすくなります。たとえば「大阪市内の住宅リフォーム事例」として紹介することで、地域密着の印象を与え、視聴者が親しみを持ちやすくなります。
3-2 会社紹介動画
工務店の社内や職人たちの紹介をすることで、温かみや信頼感を伝えることができます。特に工務店の強みや信念を伝えることで、他社との差別化が可能です。社長自らが登場して会社の想いを話すことで、視聴者に「この会社に任せたい」という印象を与えられます。
3-3 お客様の声を紹介する動画
施工後のお客様のインタビューを動画で紹介することで、第三者の評価を伝えられます。特に「迅速で丁寧だった」「仕上がりが予想以上」などの感想は、これから依頼を考えている人にとって参考になる情報です。実際、顧客インタビューを掲載した工務店では、問い合わせ数が1.5倍に増加した例もあります。
3-4 施工のこだわりを紹介する動画
工務店独自の施工技術や品質へのこだわりを紹介することで、他社との差別化ができます。例えば「使用する材料の厳選基準」や「手間を惜しまない丁寧な作業工程」などを具体的に説明すると、視聴者の信頼を得やすくなります。
3-5 商圏エリアの魅力を伝える動画
工務店が活動する地域の魅力や住環境を紹介する動画も効果的です。「大阪市〇〇区は子育て世代に人気」などの地域情報を盛り込むことで、視聴者がその地域での暮らしを想像しやすくなり、家づくりを検討している層の関心を引きやすくなります。
3-6 施工のポイントや流行の設備を紹介する動画
工務店ならではの専門知識を活かし、「家づくりのポイント」や「今人気の設備」を解説することで、情報提供とともに専門家としての信頼を築けます。「最近人気の蓄熱暖房のメリット」など、住宅設備に関する最新の情報を発信することで、視聴者からの関心を引きやすくなります。
まとめ
今、YouTubeは中小工務店にとって強力な集客ツールとなり得ます。物価高や住宅着工数の減少が進むなか、他社と差別化し、顧客に選ばれる工務店となるためには、YouTube動画を活用した情報
発信が欠かせません。施工実績や会社紹介、お客様の声、こだわりのポイントなど、視聴者が関心を持つコンテンツを投稿し、信頼感と親しみを積み重ねていきましょう。YouTubeを通じて顧客との接点を増やし、地域での認知度向上と安定した集客を目指してください。
コメント